1 春日山の周辺の観察にも余念がありません 2 いい香りがしてました、テイカカズラ
3 ウツギ《卯の花》がいっぱい咲いてます 4 五角形してるナチシダ
5 ウラギンシジミ 6 アシナガバチの仲間(セグロアシナガバチ?)
7 お腹の模様が美しいシロカネグモの仲間 8 ガガンボの仲間?
9 ヤママユの陰にハサミムシ? 10 ホシミスジ
11 シマヘビのお出迎え 12 菌類、シダ、苔の共同アパート
13 せせらぎの傍を歩きます 14 木の柔らかい所から食べられていきます
15 大木が倒れ林に空隙が出来、光が差し込みます 16 ヒキガエルのオタマジャクシ
 
17 ギンリョウソウ発見。きのこではありませんれっきとした草です 18 センチコガネの色々
19 店開きは大賑わい 20 面白い文様のバッタ、ヒシバッタの仲間
21 早く逃がしてよ〜 22 お昼も終わって帰路につきます
23 斑入りのマムシグサ、キシダマムシグサ? 24 シライトソウがお出迎え
25 どっちが頭、アケビコノハの幼虫 26 なんだか変わった樹皮…この木の人生模様
 
27 タツナミソウ 28 シカ登場
2018年度活動記録(07)
春日山原始林自然観察会  第157回友の会
○ 日 時: 2018年5月27日(日)
○ 場 所: 奈良市春日山
○ 天 候: 晴れ
○ 参加者: 一般49名(内子供5名) スタッフ22名   合計71名

近鉄奈良駅からバスで分散して破石町まで行き、春日神社への道の分岐点で集合しました。集合場所では数等の鹿が迎えてくれました。雨の心配もなく良い天気でしたが気温は熱中症が心配されるほど高めでした。

集合場所から東海道自然歩道(旧柳生街道滝坂の道)に向かいました。

車道周辺の木は、ナンキンハゼやアセビの木が目立ちました。ナンキンハゼは全株に毒があり、特に樹液や種子の油がつくと皮膚炎を起こすそうです。アセビも「馬酔木」と書き有毒です。鹿が食べられる植物を食べ、残ったのが毒のあるナンキンハゼとアセビです。その中にヤマゴボウがありました。空き地や道端などに普通に見られるヨウシュヤマゴボウとは異なります。

旧街道に入るとすぐにテイカカズラの香りが漂い白い花が咲いていました。同じく白いウツギの花もありました。その近くの川沿いにイラクサがあったので、イラクサには絶対に触れないように注意。その特徴や触れた後にくる症状…イラクサの葉や茎にはガラス質の刺がありふれると刺が皮膚内で折れ、痛みが生じ、赤く腫れ痛みが続くこと、人によってはその痛みが2日程度続く事があることなど話しました。

街道の沢沿いの入り口ではイズセンリョウの木がたくさん実をつけていました。上流にいくほど大きな木々に覆われた原始林を思わせる雰囲気がよく、イヌガシやイチイガシ、モミノキ、リンボク、カラスザンショウ、カゴノキなどの樹木や、足下に2種類ほどのテンナンショウとウラシマソウの葉が見られました。葉の裏が銀色のアキグミ、大型の五角形をしたナチシダの群生もありました。

夕日観音のあたりにムクロジの木があり、落ちている実を探すと、半透明な飴色の袋の果皮に包まれたものや黒色の核が見つかりました。ムクロジの葉は偶数羽状の複葉なので葉の多い森のなかでも識別できるようになりました。

このルートには、ツルの途中から気根を垂らしたウドカズラや葉の付け根に湾曲したカギ状刺を持つカギカズラなどツル性の珍しい植物も見られました。

昼食の場所の首切り地蔵に近づくとスギの大木が目立ち始めました、首切り地蔵は、荒木又右衛門に試し切りされたとの伝説が残り、像高1.8メートルの地蔵菩薩で鎌倉時代に造られたそうです。首切り地蔵の近くには、ギンリョウソウやシソバタツナミソウ、キッコウハグマなどの草本がありました。

春日山原始林は社叢でもあり、採集はせずに前もって用意をしていただいた資料をもとに、ルリチセンチコガネ、春日山の代表的な樹木、ナチシダについての説明がありました。

ルリセンチコガネはセンチコガネ科に分類され、糞や腐肉を餌にする糞虫で、金属光沢の有る鮮やかな体色をしており、地域によっては色の違いがあるそうです。奈良公園はルリセンチコガネ地域とされているそうです。

アカガシやツクバネガシの葉の見分け方、アカシデとイヌシデやリンボクとウラジロガシの似た葉の区別や、大型の五角形のナチシダについて手製の絵を使っての話がありました。

昼食時、元気な子どもたちが、下見のときに気づかなかったヒキガエルの変態間近の4本足が出て尻尾が短くなってきているオタマジャクシの大群、ざっと1000匹見つけました。

帰路は、春日山遊歩道を降りていきました。遊歩道に出てすぐにシライトソウ、コミヤマスミレ、チャルメルソウがみられ、シライトソウは糸くずを束ねたような姿をしており、涼し気な様子から茶花にも利用されるそうです。

遊歩道の谷側には直径2メートルを超えるような杉の大木が何本もあり、真っすぐ伸びているものは壮観でした。

ケヤキ、イロハモミジもそれぞれが大きく、紅葉の頃は見ごたえがありそうです。その他にも、イタビカズラ、ミヤコアオイ、ヤマイバラ、クマヤナギなどを見て、イヌシデ、カゴノキ、イチイガシが社叢として残され、鬱蒼した原始林を堪能させてくれました。 しかし、麓では鹿の食べないナンキンハゼが純林のようになり問題視されることも実感しました。

遊歩道出口で解散しました。少し厳しい道のりでしたが、71人全員が最後まで参加していただきました。(梅田)



(2018.5.28)



 活動記録トップ